久しぶりに映画館に行って来た。
ポールトーマスアンダーソンの映画が公開されたから、そうザ・マスター
フィリップシーモアホフマン、ホアキンフェニックスとしぶい役者が出ている。
音楽はジョニーグリーンウッド、そうあのジョニーですよ
新興宗教が題材の映画みたいだけど、そんなのはこれっぽっちも気にならなかった。
たくさんの映画を観て来たけど、
'観る'映画と'体験する'映画があると思う。
観る映画はきちんとストーリーが合って、観終わった後感動したり、かっこよかったね、面白かったねという具合にエンターテイメントで、居心地がいい。
体験する映画というのは、なんというか、観終わった後違和感や不快感に近いものを感じてしまう、
それはきっと、普段の何気ない生活の中で、自分が当たり前だと無意識に感じているものとは違ったものに遭遇したからだと思う。
体が心が、直感的に反応して経験する映画が、言い換えれば非日常を体験する映画だと僕は思っている
そんな映画には、なかなか出会えないのだけどこの映画はそういう映画でした。
ホアキンフェニックスの演技がすごい。完全に狂ってる
人間味があって、なんとも醜い。ものすごい感情、形相で向かってくる
しかし美しい。素っ裸の自分の感情をさらけ出し、
完全に演技に引き込まれてしまった。
何を信じたら、誰を信じればいいのか、新興宗教?自分?その境界であえぎ、苦しむフレディ、人間は儚くて、弱いが必死に生きている。
自分が信じられるものがあるからこそ、その先に幸せがあるかもしれない
宗教のマスターを信じ、フレディは自由を得る。
マスターの元を去る、シーンはいかにもアメリカだった。
ニューシネマだった。
ニューシネマなんて言葉を思い起こさせる映画も久しぶりだったな笑
演劇を観ているかのような、ホアキンフェニックスとフィリップシーモアホフマンの演技に、ただただ圧倒されっぱなしの2時間ちょっと、エモーショナルな映画でした。狂気でした。
自分が本当に心動かされたものとか、素晴しいものを見た時って
言葉にならなくて、人に伝えるのがムズカしい
伝えても、意味が無いし、下品かも、クレイジーかもって思うけど
僕はそうしたものが、退屈な日常から、自分を一歩前へと踏み出させてくれるし、そういうもの、人との出会いが何よりも価値ある人生にしてくれると信じてる。
何気なく生きている中に素晴しい可能性は埋もれていると思うし、何かインスピレーションを与えてくれる。
時には考え方、行動、生き方まで変えてくれるもの、人に出会うかもしれない。
大切なのは、そういうのんを受け入れるようにオープンでいること、見たり聞いたりしたものから逃げないで、受け入れる準備しておくことだと思う
話はそれたけど、この映画はきっと何かを訴えてくる映画であると思う。
それが何だったか?はどーでもいいし、観た人がそれぞれ直感的に感じたものが全てでパーソナルなことだと思う。
映画の表現力にとことん向き合った、クラシカルな映画
劇場でいかがですか?
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